他者を信ずるとは

小5から古希を迎えた今に至るまで、途中僅かに不通状態はあったものの、60年関係が続いている友がいる。この世で唯一私の言葉の殆どを受け止め、そして時には私以上にその言葉の意味を理解してくれる存在である。これほど長く付き合うことになろうとは10歳の私には想像もつかなかった。でも、時を経るに従って、想像上の二人は今の二人に少しずつ結びついてきた。誰と話そうが、親しくなろうが、夫婦間でも親子間でも、言葉が相手をすっと抜ける時がある。相手にとどまらないのである。したがって帰ってこない。帰ってきたとしてもそれは無機質な抜け殻である。彼に関してはそういう事はほとんどなかった。競い合うように本を読んできた。相手が読んだ本は図書館や本屋で探した。なぜか本人から借りることは少なかったような気がする。使用する言葉の変化に常にアンテナを張っていた。懸命に言葉を磨き、感動を共有しようとしていた。真面目に他者に対峙することの正しさと喜びを60年間心に留めることができた。本当に感謝しか無い。

ケアマネ矢田光雄のひとり言

福岡県北九州市小倉北区真鶴にて「小倉ケアプランセンター」というケアマネ・ヘルパー事業所を経営しております。 こちらでは日々のひとり言をつぶやいております。

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