今回は本業のつぶやき

3回ほどヘルパーの話が続いたので、今回は本業の話を。

2000年に突然世に現れた職業がある。その名はケアマネさん。今でこそ社会的認知度もそこそこ上がり、役所(介護保険関係以外)、警察、金融機関、時々コンビニでもよくわかってらっしゃる店員さんもいたりするが制度発足当時は生命保険の勧誘員に間違えられたこともあるくらいの泡沫な扱いであった。

「介護支援専門員は介護保険制度の要である」とはよく言われるが、ほとんど褒め殺しに近い。しかしサルもおだてりゃで、現実的には要とは言わないまでもこの新しい制度がさほどの混乱もなく20年余も続けられたのはケアマネさんのいろいろな意味での調整力、奮闘があったればこそと自負はしているが、この部分への評価は社会的には意外に低い。

話は変わるがこのところAIの話題が持ちきりである。介護の世界においてもケアプラン作成をAIにという声が多く出てきている。私は大賛成。こんなめんどくさいことはデジタルさんに任せるに限る。なぜこのプランが要援助者を自立支援に導いたのか、それをブラックボックスのまま成立させことのできるのはデーターの集積量によって正確性が増すAIの力技ならではのことである。「よくわからないけどけどAIは正しい」―これほど頼もしい言い切りは無い。材料を入れたらその人にあった料理ができあがる。こんな便利なものはない。文句を言える者もない、利用者も、家族も、業者も、行政も、ついでに学者も。

結果の指定を受けて、そこへの最適解をポンと提示できるのがAI。そのロジックについて人間は常に後追いである。人が追いつけない分野を追いつこうと思わないのが健康的な生き方である。

ケアマネの生きる道は別にある、と思う。

文章がやや荒っぽくなった。この後を続けると、くどくどと長くなる予感がするので、以降は次回で。

令和4年2月9日

ケアマネ矢田光雄のひとり言

福岡県北九州市小倉北区真鶴にて「小倉ケアプランセンター」というケアマネ・ヘルパー事業所を経営しております。 こちらでは日々のひとり言をつぶやいております。

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