訪問介護の有効求人倍率は15倍超え・・・なのに

先週ある新聞記事を見て驚いた。無料弁当配布の列に並んだ20代の女性の憔悴しきった様子が紹介されていた。彼女いわく「2年前までは90万円の貯金があったのに・・・。ハローワークに行っても仕事は見つからなかった。たった2年で(コロナで)ここまで生活が変わってしまうなんて・・・」

疑いたくはないが、本当だろうか。業種を介護で求職すればほとんどの人が仕事を得られるはずである。介護業界の有効求人倍率は平均で4、訪問介護に至っては15倍を超えている。

手を上げれば多くの企業がもみ手をしながら「ぜひともうちへ」という状態である。会社によっては一定期間(半年程度)働いてもらえれば本人に○万、紹介者に同じ金額というところもあるくらいだ。そのくらい切羽詰まっているのである。

でも彼女はハローワークでも職が見つからなかったそうな。ハローワークは正しく機能しているのだろうか、それとも介護業界の絶望的な人手不足を知らないのだろうか。もしかしたら民間の紹介会社に遠慮して正しい情報を提供していないのだろうか、そんなところまで疑いたくなる。

かたや「87歳で現役の訪問介護員」という記事もあった。キャリアのスタートは73歳でヘルパー2級取得、76歳で介護福祉士、80歳でなんと難関のケアマネ試験まで合格している。素晴らしいの一語につきる。ネットで更に検索するとずいぶんと有名な方のようである。

このような生き方も可能なのだ、介護という職業は。と私は件の女性に紹介してあげたい。

ケアマネ矢田光雄のひとり言

福岡県北九州市小倉北区真鶴にて「小倉ケアプランセンター」というケアマネ・ヘルパー事業所を経営しております。 こちらでは日々のひとり言をつぶやいております。

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